岩 崎 元 郎 の



新日本百名山48山 再録


1.  礼文岳 2.  藻岩山 3.  天上山 4.  沼津アルプス
5.  雨飾山 6.  永田岳 7.  志賀山 8.  恵山
9.  奥穂高岳 10.  大菩薩嶺 11.  筑波山 12.  櫛形山



「新百48山再録」−8   
恵山
photos by M. Iwasaki

玄権堂コース入口

登山道は歩き易い

頂上、アルパインツアーの
ツアーリーダーの
橋本香織さんと

椴法華コースの下り

海辺から仰ぐ恵山


 2010年6月11日(金)

 雑誌の取材で初めて登った時は、頂上に山名標識もなく、どこを頂上としたらいいのか、登頂を証明する記念写真をどこで撮ったらいいのか、戸惑うようなプリミティブな山であった。それが良くて還暦記念のイベントに、「ぼくの新日本百名山」を思い付いた時、迷わずその一山として選んだ。


 太平洋と日本海とを分水している渡島半島の南東部を亀田半島と呼ぶ。その先端に位置しているのが、恵山。標高618m、高さだけしか情報を入手できていないと、登ってみたいなんて気が起きようもない。ぼく自身がそうであった。恵山とご指名で取材の依頼を受けたので、仕事として恵山目指して函館空港から車を走らせたのだった。

 太平洋に沿った国道を走って行くと、恵山とおぼしき山が見えてくる。恵山がぐんぐん近づいてくる。海辺からいきなり立ち上がっているから、存在感がある。火山で荒涼としているから、アルペン的だ。618mしかない山にはとても見えない。タカをくくっていた気分は霧散して、素晴らしい山だなと、評価は逆転した。ぼくの、恵山との出逢いであった。

 手元にある『北海道百名山』(山と渓谷社刊、99年8月発行版)の恵山の項には、「主な登山道は四本あったが、恵山町側の二本は「恵山モンテローザ」の閉鎖に伴い荒廃し、町でも今後整備の予定はないという」とあって、椴法華村側のコースを紹介している。

 恵山町側の御山展望コースと高原コースの現状は確認できていないが、賽ノ河原まで車道を利用し、権現堂コースから山頂に立つという登り方が、ぼくのお勧め。

 賽ノ河原の遊歩道を20分ほど辿れば権現堂コース入口、ここから登りになるが息を切らすような急登はない。天気が良ければ真っ青な太平洋も見下ろせて退屈しない。初心者でも無理なく登れる山である。今回頂きに立ったら、618.07mと標高も書き込まれた頂上標識が立っていて、記念写真を撮る場所に戸惑うことはなかった。

 下山は椴法華コースを採り、ホテル恵風に出るのがお勧め。気持ちいい温泉入浴ができる。

 もっと多くの人に登って貰いたいと思い、「ぼくのふるさと八百名山」、北海道から選ぶ18山の内の1山にも指名した。これから山登りを始めようという人の、初めの一山にお勧めしたい山である。



ゆっくり歩きのコースタイム


賽ノ河原(20分)〜権現堂コース入口(1時間)〜恵山頂上(1時間40分)〜ホテル恵風