岩 崎 元 郎 の


 

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大山三峰山と広沢寺温泉

 丹沢山塊に三峰山が二つある。主脈上にある丹沢山から宮ヶ瀬に伸びる尾根上に位置する、丹沢三峰山。丹沢山塊の東端に位置する相州名山・大山から北に伸びる尾根上に位置する、大山三峰山。

 大山三峰山、名前通りに北峰、主峰、南峰の三峰から成る。主峰が標高935m、アップダウンがあり、行く手を阻む岩場には、鎖や梯子が架けられている。変化に富んだ面白い山だ。東面に食い込む谷太郎川の支流群も面白く、代表格の鳥屋待沢は、岩崎の最初の単行本『沢登りの本』にも登場する。鳥屋待沢、大日沢は、誕生間もない無名山塾でよく通った沢である。大山三峰山は、岩崎思い入れの山なのだ。

 一つ、重大な欠点がある。ヒルが出る。地面から林立し、上から降ってくる。遠足倶楽部ができてほどない頃、三峰山を計画した。十数人が参加したが、下山したとき半数以上が被害に遭っていた。白いズボンをはいていたAさんは、ズボンが朱に染まった。以来、春から秋にかけての季節は、絶対に三峰山をプランしなくなった。三峰山は冬に登る山になったのである。

 最寄り駅は小田急線本厚木駅、駅前から上煤ヶ谷か宮ヶ瀬行きのバスで、煤ヶ谷下車。谷太郎川沿いの車道を進むと、すぐ物見峠に向かう道に入る。昔ながらの峠道をのんびり登って行くと、物見峠との分岐。三峰山へは左に向かう。

 昔々、このコースで道に迷って野宿し、捜索に当たった地元の消防隊に発見されて事なきを得た、ハイカー二人がいた。新聞記事によると、山歩きが大好きな主婦二人、家事・育児から解放されて歩きながらおしゃべりに夢中になっていた気がつくと、いま自分たちがどこにいるか分からない。コースを外していることは間違いない。おしゃべりに夢中になって、道標を見落としてしまったらしい。道に迷ったら引き返せ、引き返せなかったら、その場で動かず、救助隊を待て。二人はその場に腰を下ろして一晩過ごした。

 二人の家族はさぞかし心配しただろう。家族からの捜索願いを受けて動いた地元消防隊の尽力で、二人は無事発見、家族の元に還った。なあんていう事件があったコースだが、普通では考えられないトラブルである。

 
 分岐からひと登りすれば、主尾根上に立つ。物見峠からの道が右から上がってくる。ベンチがあって、休憩にいい。気分のいい尾根道を気分良く歩いて行くと北峰、主峰、南峰と大山三峰山を越える。


 煤ヶ谷バス停から主峰まで2時間25分、不動尻キャンプ場まで下り1時間15分、キャンプ場からは車道をのんびり歩いて行く。山ノ神トンネルを抜け、広沢寺の岩場のほうから来る道と合わさると、その先に目指す広沢寺温泉がある。キャンプ場から1時間。

 広沢寺温泉、宿の名前は玉翠楼。東丹沢東麓に点在する、東丹沢温泉郷の一つ。鐘ヶ岳東麓にたたずむ山間の一軒宿だ。登山者向けの日帰り入浴には、露天風呂が用意されている。泉室質は重曹強アルカリ泉、ツルッとした肌触りがよく、美人の湯として知られている。

 入浴料:1000円

 問合せ:電話0462−48−0011

 

                                                          2011.12.15 記




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