岩 崎 元 郎 の


 
   
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養老渓谷と養老温泉
 
 
清澄山地に端を発して、房総半島を縦断するように流れ、東京湾に注ぎ込む養老川は、上流に房総随一の名瀑“粟又の滝”を落とし、粟又の滝の下流に雰囲気ある渓谷を形成している。房総随一って言ったって、若い頃、勇躍チャレンジした赤谷川の裏越のセンや虎毛山・春川万滝沢のコップ万滝に比べれば月とスッポンだ、なんて思ってみたが、好きだった沢登りで向かいあった滝の多くは、今のぼくの体力や技術では眺めに行くことさえできない。粟又の滝は容易に眺めに行くことができる身近な滝である。眺めに行けない滝は滝ではない。今のぼくにとって粟又の滝は、房総随一の名瀑として認知している。

 養老渓谷のハイキングコースは、小湊鉄道の養老渓谷駅が起点。下流域に養老渓谷沿いの遊歩道があり、上流に粟又の滝と滝めぐりの遊歩道がある。コース途上にはコンビニやレストラン、喫茶店もあるので、体一つ、お財布だけあればなんとでもなる。養老渓谷駅と粟又の滝間は本数が少ないがバスが通い、タクシーもあるので思い立ったが吉日と、気軽に出かけてみることをお勧めしたい。初夏は新緑、6月にはアジサイ、盛夏には水遊び、11月下旬の紅葉は素晴らしく、粟又の滝から養老渓谷駅まで通常なら車で20分足らずの道が、大渋滞で2時間近くかかることもあるくらいに人出があるという。

 養老渓谷駅前の車道を右に進み、その先で右折、線路を渡って宝衛橋を渡ると車道は二分。右の道は梅ヶ瀬渓谷方面への道だ。左の道を進むとすぐ二分、左、大きくカーブする道を進めば白鳥橋を渡り、バス道に出て養老温泉郷に入る。両側に温泉旅館が並んでいる。養老館の手前から渓谷に下り、渓谷沿いに整備されている中瀬遊歩道をたどる。澄んだ水がさらさら流れ、ぼくが歩いた6月には数人の釣り人が竿を振っていた。お目当てはアユだそうだ。

 清流沿いに整備された遊歩道は爽やかで、軽快に歩ける。養老渓谷の象徴ともいうべき弘文洞跡を過ぎると、飛び石伝いに左岸の遊歩道に移ると、その先に共栄橋がある。養老渓谷のハイキングはここまで、車道を進み蕪来川を渡り、夕木台を経て養老渓谷駅に戻る。歩行距離は約7㎞、歩行時間は2時間半だ。

 粟又の滝へは共栄橋を渡り、トンネルを抜けてバス道に出、水月寺まで約3.8㎞バス道を歩く。水月寺から養老川へと下る。流れに沿って滝巡りの遊歩道約2.5㎞が整備されている。遊歩道のどんつまりが粟又の滝だ。長さ100m、落差30mの見栄えのいい滝だ。右岸に渡り、階段を上ればバス道で粟又の滝バス停がある。養老渓谷駅から10㎞、歩行時間は3時間40分だ。共栄橋から水月寺までのバス道が単調なので、養老渓谷中瀬遊歩道か、水月寺からの滝巡りの遊歩道のどちらかに絞ってプランしたほうが、労は少ない。

 養老温泉は、「大正3年に湧出したラジウム鉱泉を加熱したのが始まり」と、ガイドブックにある。含沃素重曹食塩泉でコーヒー色、リューマチ、神経痛、火傷などに効能がある。養老渓谷から粟又の滝の間、バス道に沿って十数軒の温泉宿が点在していて、ほとんどの宿が日帰り入浴を受け付けている。大多喜町役場 ℡0470・82・2111

                                                          2015.7.15 記

 




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