岩 崎 元 郎 の


 
   
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鼻曲山と霧積温泉
 
 標高1,654m、霧積山方面から眺める山容が、巨人の鼻のように見えるのが山名の由来とか。親近感を覚える山名だ。鼻曲山にはずいぶん昔、五十年くらい前に登った記憶があるが定かでない。ガイドブックに森村誠一の『人間の証明』が引き合いに出されていたことと、前夜、霧積温泉金湯館に泊まった。冬だった。温泉がぬるくて、なかなか湯舟から出られなかった記憶だけは残っている。山頂から往路を引き返したのか、軽井沢へ下ったのかの記憶もない。これでは登ったことにならないので、近々登りに行ってみようかと考えている。もちろん霧積温泉に前泊する。湯加減も再度確認しておきたいし・・・。

 鼻曲山は、秘湯と浅間山の展望がウリの山である。コースは、霧積温泉から、二度上峠から、長日向から、熊野神社から、などいくつかあるが、ここではン十年前にトレースしたはずの霧積温泉から登り、長日向~軽井沢に下るコースを辿ってみたい。もちろん霧積温泉に前泊する。

 過日、二度上峠から浅間隠山に登った。出かける前は恥ずかしながら、鼻曲山が浅間隠山の隣組であることにまったく気付かないでいた。昨今、本人のマンネリ化で、山行前に地図をひろげて机上登山をやるという基本をないがしろにしていた。大いに反省している。

 北陸新幹線のおかげで、信越本線はブツ切りになった。霧積温泉への下車駅、横川駅に上野から乗り換え無しで行ける電車はない。東京・上野ラインができて上野始発の電車は激減。まあ、どうでもいいことだけど・・・、我が身が時代遅れになってしまったことをヒシヒシと感じる。

 霧積温泉は江戸末期に発見され、湯治場として栄えたらしいが、明治33年の山津波で集落は大部分が倒壊、きりづみ館と金湯館の二軒が営業を続けていたが、きりづみ館も閉鎖、現在は金湯館一軒のみの営業である。摂氏40度の源泉が毎分300㍑湧出、無色透明のカルシウム硫酸塩泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、うちみ、火傷、切り傷などに効能がある。

 宿の前で準備体操を済ませたら出発だ。歩幅を小さく、ゆっくり足を上げていく。これがバテないコツだ。樹林帯の中を登って行けば十六曲峠、東に剣ヶ峰・角落山への道を分ける。鼻曲山は西()にむかう。樹林の尾根道を登って行くと急登になり、登りきれば群馬県と長野県の県境尾根上、鼻曲峠に着く。峠を越えていくのは長日向に下る道。北にむかって急登をもうひと頑張りすれば、鼻曲山の頂上、大天狗に立つ。少し下って登り返せば小天狗頂上、目の前の大きな浅間山の展望を筆頭に、南側には八ヶ岳、秩父の山並み、妙義山、東側には角落山、その後方に榛名山、上越国境の山並みまで山また山だ。小天狗の方がぐんと展望はいい。

 小天狗からひと下りすれば、鼻曲峠から長日向に下る道に合流する。下り切って別荘地を抜け、バス道路に出れば長日向バス停は近い。山を下って、汗を流したいとおもうむきには、長日向バス停から1㎞、15分ほど下れば小瀬温泉がある。軽井沢へは、ここからバスに乗ればいい。時間に余裕があれば、旧軽銀座で途中下車し、お店を冷やかしながら散策するのも一興だ。


                                                          2016.1.15 記

 




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